2011-01-01から1年間の記事一覧

社会の中の芸術 第10回 カラヴァッジョ

第10回 カラヴァッジョ 本名: ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ (1571年9月28日 - 1610年7月18日) バロック期のイタリア人画家 存命中のカラヴァッジョはその素行から悪名高かったが、作品の評価は高かった人物だったが、 その名前と作品はカ…

社会と芸術 第1回 多様性の織物としての芸術

第1回 多様性の織物としての芸術 芸術は社会的な存在である。 例1 絵画 シモール・マルティーニ「受胎告知」 シェナの町ために制作された絵。 大天使ガブリエルが持っている花は普通は白い百合を持っているが フレンツェ象徴が百合だったので、これを持たせ…

社会と芸術第2回 芸術文化と卓越性

第2回 芸術文化と卓越性 ネスレジャパンのコーヒーの広告 「違いのわかる男」を強調した広告。 「美しさ」のトリアーデ 鑑賞者 -----------------------制作者 受容過程 創造過程 作品 芸術文化における卓越性 1.制作者の「卓越」 ------------- 創造過程で…

社会の中の芸術 第3回広告美術と共通感覚

3.広告美術と共通感覚 1.共通感覚とは何か 杉浦非水「三越呉服店美人画ポスター」1914 共通感覚とは何か 皆が同じ感覚を持つ 資生堂での広告の例 1872年創業 日本女性の社会進出ともかかわっている 西洋調剤薬局として発足 練り歯磨きが最初の商品 鷹のイメ…

社会の中の芸術 第4回 地域文化と固有性

4.地域文化と固有性 山梨県甲州市勝沼町 鳥居寺地区 特徴 気候 南西の斜面、日当たりよく温度差が大きい 土壌 粘土質 種 甲州種 ワイン用和食に合う 標高の高い場所が適している。 発酵が進むと辛口となる。 ワイン醸造の歴史 明治10年 甲州葡萄は1300年前か…

社会の中の芸術 第5回 芸術価値と経済価値

5.芸術価値と経済価値 東京交響楽団の例で なぜ芸術家はまずしいのか? 採算があう芸術家は少ない・・・ 勉強と研鑽費用を合わせると利益はなかなか出ない。 経済と芸術のバランスをどうとるか? ミューザ川崎 東響の本拠地 成り立ち 1946 東宝交響楽団として …

社会の中の芸術 第6回 職人技と社会美

6.職人技と社会美 職人技の美とはなにか 職人技の美的特性 1.職人技の「歴史特性」 伝統の技 2.「徒弟制」による職人技の拾得 暗黙知という特質 3.「社会美」としての職人技特性 集団の協力 有田焼の例 佐賀県有田町 今右衛門窯 歴史と変遷 有田焼の歴史 159…

社会の中の芸術 第7回 文学と社会

7.文学と社会 「加藤周一との対談」 文学の定義 記録ではなく創造する作品。 優れた文章を書き連ねたもの。 欧米大学の定義 上記の二つ。 中国の定義 詩文、散文、内容ではなく、政策的な定義、碑文、小説ははいって いない位。よい中国語で書かれたもの。小…

社会の中の芸術 第9回 宗教と美術 カトリック改革と美術

第9章 宗教と美術 カトリック改革と美術 美術の歴史 神の姿を写したものを表した。 イコンの聖像 偶像を作ることは禁じられているので聖なる像を通じて神に 祈るために作られた。 一方、仏像は 仏像自身に魂が入っている。 キリストの像の変遷 アケイロポイ…

社会の中の芸術 第11回 食と西洋美術

第11章 食と西洋美術 最後の晩餐 キリスト教の「聖餐」の思想 「天上の食事」ガタコンペの壁画 レオナルドダビンチの絵が有名 パンはキリストの肉、ワインはキリストの血 、魚はキリストを指す暗号。 よき食事と悪しき食事 よき食事とは 最後の晩餐を思い、…

社会の中の芸術 第12回 食材と静物画

12章 食材と静物画 1. 西洋美術における静物画 ほんものそっくりに描く技巧が賞賛された。 この発展が「トロンブ・ルイヨ(だまし絵)」となった。 例 「手紙掛け」エドワード・コリア 古代 ポンペイのモザイク画 古代の静物画 「クセニア」と呼ぶ 元々は本人…

社会の中の芸術 第13回 料理美学序説

第13章 料理美学序説 インタビュー --- 要約 日本料理 吉兆西洋銀座店長 湯本俊治1.日本料理の特質について素材の持つ力をこえることはできないが、その引き出し方に工夫がある。◎素材の引き出し方塩梅 塩の使い方 刺身、焼き魚の例でいうと鮎は塩加減で違う…

社会と芸術 第1回 多様性の織物としての芸術

第1回 多様性の織物としての芸術 芸術は社会的な存在である。 例1 絵画 シモール・マルティーニ「受胎告知」 シェナの町ために制作された絵。 大天使ガブリエルが持っている花は普通は白い百合を持っているが フレンツェ象徴が百合だったので、これを持たせ…

社会と芸術第2回 芸術文化と卓越性

第2回 芸術文化と卓越性 ネスレジャパンのコーヒーの広告 「違いのわかる男」を強調した広告。 「美しさ」のトリアーデ 鑑賞者 -----------------------制作者 受容過程 創造過程 作品 芸術文化における卓越性 1.制作者の「卓越」 ------------- 創造過程で…

社会と芸術 第3回広告美術と共通感覚

3.広告美術と共通感覚 1.共通感覚とは何か 杉浦非水「三越呉服店美人画ポスター」1914 共通感覚とは何か 皆が同じ感覚を持つ 資生堂での広告の例 1872年創業 日本女性の社会進出ともかかわっている 西洋調剤薬局として発足 練り歯磨きが最初の商品 鷹のイメ…

社会と芸術 第4回 地域文化と固有性

4.地域文化と固有性 山梨県甲州市勝沼町 鳥居寺地区 特徴 気候 南西の斜面、日当たりよく温度差が大きい 土壌 粘土質 種 甲州種 ワイン用和食に合う 標高の高い場所が適している。 発酵が進むと辛口となる。 ワイン醸造の歴史 明治10年 甲州葡萄は1300年前か…

社会と芸術 第5回 芸術価値と経済価値

5.芸術価値と経済価値 東京交響楽団の例で なぜ芸術家はまずしいのか? 採算があう芸術家は少ない・・・ 勉強と研鑽費用を合わせると利益はなかなか出ない。 経済と芸術のバランスをどうとるか? ミューザ川崎 東響の本拠地 成り立ち 1946 東宝交響楽団として …

社会と芸術 第6回 職人技と社会美

6.職人技と社会美 職人技の美とはなにか 職人技の美的特性 1.職人技の「歴史特性」 伝統の技 2.「徒弟制」による職人技の拾得 暗黙知という特質 3.「社会美」としての職人技特性 集団の協力 有田焼の例 佐賀県有田町 今右衛門窯 歴史と変遷 有田焼の歴史 159…

社会と芸術 第7回 文学と社会

7.文学と社会 「加藤周一との対談」 文学の定義 記録ではなく創造する作品。 優れた文章を書き連ねたもの。 欧米大学の定義 上記の二つ。 中国の定義 詩文、散文、内容ではなく、政策的な定義、碑文、小説ははいって いない位。よい中国語で書かれたもの。小…

社会と芸術 第9回 宗教と美術 カトリック改革と美術

第9章 宗教と美術 カトリック改革と美術 美術の歴史 神の姿を写したものを表した。 イコンの聖像 偶像を作ることは禁じられているので聖なる像を通じて神に 祈るために作られた。 一方、仏像は 仏像自身に魂が入っている。 キリストの像の変遷 アケイロポイ…

社会と芸術 第11回 食と西洋美術

第11章 食と西洋美術 最後の晩餐 キリスト教の「聖餐」の思想 「天上の食事」ガタコンペの壁画 レオナルドダビンチの絵が有名 パンはキリストの肉、ワインはキリストの血 、魚はキリストを指す暗号。 よき食事と悪しき食事 よき食事とは 最後の晩餐を思い、…

社会と芸術 第12回 食材と静物画

12章 食材と静物画 1. 西洋美術における静物画 ほんものそっくりに描く技巧が賞賛された。 この発展が「トロンブ・ルイヨ(だまし絵)」となった。 例 「手紙掛け」エドワード・コリア 古代 ポンペイのモザイク画 古代の静物画 「クセニア」と呼ぶ 元々は本人…

社会の中の芸術 第13回 料理美学序説

第13章 料理美学序説 インタビュー --- 要約 日本料理 吉兆西洋銀座店長 湯本俊治1.日本料理の特質について素材の持つ力をこえることはできないが、その引き出し方に工夫がある。◎素材の引き出し方塩梅 塩の使い方 刺身、焼き魚の例でいうと鮎は塩加減で違う…

社会と芸術 第1回 多様性の織物としての芸術

第1回 多様性の織物としての芸術 芸術は社会的な存在である。 例1 絵画 シモール・マルティーニ「受胎告知」 シェナの町ために制作された絵。 大天使ガブリエルが持っている花は普通は白い百合を持っているが フレンツェ象徴が百合だったので、これを持たせ…

社会と芸術第2回 芸術文化と卓越性

第2回 芸術文化と卓越性 ネスレジャパンのコーヒーの広告 「違いのわかる男」を強調した広告。 「美しさ」のトリアーデ 鑑賞者 -----------------------制作者 受容過程 創造過程 作品 芸術文化における卓越性 1.制作者の「卓越」 ------------- 創造過程で…

社会と芸術 第3回広告美術と共通感覚

3.広告美術と共通感覚 1.共通感覚とは何か 杉浦非水「三越呉服店美人画ポスター」1914 共通感覚とは何か 皆が同じ感覚を持つ 資生堂での広告の例 1872年創業 日本女性の社会進出ともかかわっている 西洋調剤薬局として発足 練り歯磨きが最初の商品 鷹のイメ…

社会と芸術 第4回 地域文化と固有性

4.地域文化と固有性 山梨県甲州市勝沼町 鳥居寺地区 特徴 気候 南西の斜面、日当たりよく温度差が大きい 土壌 粘土質 種 甲州種 ワイン用和食に合う 標高の高い場所が適している。 発酵が進むと辛口となる。 ワイン醸造の歴史 明治10年 甲州葡萄は1300年前か…

社会と芸術 第5回 芸術価値と経済価値

5.芸術価値と経済価値 東京交響楽団の例で なぜ芸術家はまずしいのか? 採算があう芸術家は少ない・・・ 勉強と研鑽費用を合わせると利益はなかなか出ない。 経済と芸術のバランスをどうとるか? ミューザ川崎 東響の本拠地 成り立ち 1946 東宝交響楽団として …

社会と芸術 第6回 職人技と社会美

6.職人技と社会美 職人技の美とはなにか 職人技の美的特性 1.職人技の「歴史特性」 伝統の技 2.「徒弟制」による職人技の拾得 暗黙知という特質 3.「社会美」としての職人技特性 集団の協力 有田焼の例 佐賀県有田町 今右衛門窯 歴史と変遷 有田焼の歴史 159…

社会と芸術 第7回 文学と社会

7.文学と社会 「加藤周一との対談」 文学の定義 記録ではなく創造する作品。 優れた文章を書き連ねたもの。 欧米大学の定義 上記の二つ。 中国の定義 詩文、散文、内容ではなく、政策的な定義、碑文、小説ははいって いない位。よい中国語で書かれたもの。小…