社会と芸術 第5回 芸術価値と経済価値

5.芸術価値と経済価値


東京交響楽団の例で

なぜ芸術家はまずしいのか?

採算があう芸術家は少ない・・・

勉強と研鑽費用を合わせると利益はなかなか出ない。

経済と芸術のバランスをどうとるか?

ミューザ川崎 東響の本拠地

成り立ち

1946 東宝交響楽団として 設立 戦後間もない頃であったが盛況であった

演奏家の入部についての

うまいソリストイコールよい楽団員ではない。 全体の調和、風土に合うか

風土 特徴

新しい、挑戦的、初演曲が多い。

音楽監督 ユペール・スダーン 2004年就任

マーラー交響曲第8番

芸術性を高めるための努力

楽団の運営

生産するものは音楽だけ、需要が少ない

クラッシック音楽ファンは少ない。

160本のうち50本は自らやりたいもの

残りは、興業的に成り立つものを取り組む。企業協賛、依頼を受けた

コンサートなど収入構造

71%は演奏収入で、民間支援11%、文化庁補助金7%、地方自治助成金

演奏会収入比率はもう少し少ない60%程度が一番よい。

支出構造、人件費楽団員93名 53%、事業費45%を占めている。

メンバーの給与は普通の会社と比べて高いものではない。

これまでの研鑽費用を考えると高いものではない。

東京交響楽団

収入構造 23楽団の平均

演奏収入 71% 58%

民間支援 11% 8%

文化庁基金 7% 7%

地方公共団体 0% 17%

助成団体 1% 6%

その他 10% 4%

採算性がよい


支出構造 2007年度

自主公演 23%

依頼公演 22%

楽団人件費 34%

管理費 20%

その他 1%


総支出が演奏収入を上回っている赤字体質

労働集約的サービス産業。

原因 供給過剰説 需要過小説

コスト病仮説 米経済学者ボウモルとボーエンが提唱した説

自動車生産と芸術生産の比較事例

「人間の発明の才によって自動車の生産二必要な労働を現象させる方法が考案されてきたが、シューベルトの四重奏曲を45分間演奏するに必要な人間の労働を、合計3時間の延労働時間以下にまで減少させることに成功したものはだれもいない。」

演奏活動の生産性をあげることはなかなかできない。

赤字体質からの脱却方法

需要を増やすという方法もあるか民間、自治体からの支援を増やすという

方法がある。

民間支援 企業メセナ

スカイラークGからの大きな支援 メセナ大賞

よい演奏をしてお客様に喜んでもらうことで報いる。

川崎市との契約、新潟市との準フランチャイズ契約。

企業側の声 NEC

CSR 企業の社会貢献活動

メリット 地域への貢献でアピール イメージアップ

まとめ

ギャップがあるが、このギャップをどう考えるか、芸術活動をどう考えるのかを

問われている。