日本文学概論 第一回 文学はどうとらえられてきたか

一、日本文学をどう捉えるか 一、文学はどう捉えられてきたか
日本国見在書目録」 891 藤原佐世 中国書物の一万七千巻の目録
 「経」儒学の経典 、「史」政治経済制度等、「子」諸子百家のうち経に入らな  いもの、「集」詩と文 に分類した。
「本朝書籍目録」 鎌倉時代 和書目録
「卿雲輪囷付録」 1835江戸時代  渋谷抽斎 漢籍目録
                  森鴎外の小説あり (詠むこと) 
和書の叢書
「扶桑捨葉集」  水戸光圀編纂 1693
   「群書類従」   塙保己一 1819 1300点の文献を出版
 二、文学史と文学論
本居宣長 「歌詞展開表」草稿
 歌の系譜 万葉-−古今−−千載−−新古今−−以下−新続古今−→
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今様  連歌
|-----------------|  繋がっている。
詞の系譜   祝詞−古物語−伊勢・源氏 −−平家物語 

文学概論 小史
 「文学概論」 島村抱月 早稲田大学の講義録
「文学評論」 夏目漱石 東大の講義録     いずれも西洋文学論
文学評論書
 昭和二十年代後半〜三十年前半 相次いで出版された
「文学入門」桑原武雄、  「日本の文学」ドナルド・キーン
「文学概論」吉田健一、 
三、日本文学の三つの推進力
 ・蓄積 外部世界の文化や文学の移入、出版と本の所有、
 ・集約的抽出 選集(アンソロジー)、叢書。 古今和歌集和漢朗詠集など
源氏物語徒然草
・浸透 読者への浸透

今後は、この三つの要素に着目しながらこのサイクルがどのように文学を
発展させてきたかを形態と時代順を複合しながら考察する。
以上