第十二回 幸田露伴 江戸と東京

十二、幸田露伴 江戸と東京
 一、幸田露伴の人生と文学
   幸田露伴 1867 〜1947
  小説、戯曲、紀行、史伝、研究、考証、評論、随筆など幅広い著作がある
 「評釈芭蕉七部集」文学研究者であった。
   蝸牛庵 明治村に移築保存されている。文明批評もある。
  江戸と東京の変化を見つめてきた人物。
   西鶴の影響を受けた「風流仏」少年時代から俳句に親しむ。
 三、露伴の文学論
韻文に関して 和歌、俳句、漢詩。 五七の自由な組み合わせで定型詩を模索。
散文では 「普通文章論」 実用文書に重点
「文章要論」 散文の執筆心得。個人の文章の模倣はしてはいけない
       と主張。
「日本文章史小観」 時代毎に文体の比較と変遷を簡潔に解説をする。
   「文章講義」散文の名文を取り上げた「美術的文章」
             収録作品「伊勢物語東下りの九段」〜「淺茅が宿」
 四、芭蕉七部集と幸田露伴
   名句の解釈と露伴ならではの鑑賞力が発揮されている。
    二十年以上に及ぶ執筆のうえ昭和二十三年に完成
   文学的な集約と伝達を実現しているだけではなく創造的な評論である。