日本文学概論 第十回 香川景樹と橘守部  和歌から短歌へ

十、香川景樹と橘守部  和歌から短歌へ
一、江戸時代の後期に変ったこと。
 定家権威も批判されてくる。
 二、香川景樹の世界
   香川景樹 1768〜1843 歌人、歌学者
    著書「新学異見」 本居宣長「新学」への反論書 古今和歌集を評価
万葉語を意識的に使うこと自体が自然な歌の流儀と異なり、人為的な操作
に他ならない。と真淵の万葉集源実朝への賞賛を批判した。
近代短歌の子規などの和歌観と新学は近い関係である。
現代短歌のようにアララギを超えようとする動きと香川景樹の短歌論は
近似関係にある。
著書「土佐日記創建」 土佐日記の注釈書
自選歌集 「桂園一枝」 
 三、橘守部の世界
   橘守部 1781〜1849 独学で国学を修めた。 国学研究者
    歌学書「心の種」和歌の入門書
    注釈書「土佐日記舟の直路」 
       注釈のスタイルが、原文の< >の中に補う形で著わされている。
   橘守部の子孫は、歌人の家柄を形成し、全国の歌人の投稿を集めて
全国的な短歌会を組織した。

以上