舞台芸術への招待第4回 バレエの古典

第4章 バレエの古典  (講義ビデオ及びテキスト要約)
 ヨーロッパで生まれ育った芸術。 日本では稽古事から始まった。バレエ人口は現在日本では100万人
少女漫画のテーマ
 作家:山口涼子
   バレエ漫画「アラベスク」 1971年
        「テレプシコーラ舞姫)」1990年手塚治虫賞を受賞した。
1. バレエとはどんなダンスか
        二つのダンス
      内発的     模倣的
   -------------------------------------------------------
脚が中心     手が中心
     ヨーロッパ    アジア
     バレエ      舞踊
    ダンスとマイム
     上へ上へ    腰を低く

2.バレエの起源
   ・言葉としての出現 15世紀半ば---- 宴会の余興から誕生
   ・エレヴァシオンとアン・ドゥオールの基本原理として定義 17世紀 歌舞伎と同時期
   エレヴァシオン 上に持ち上げる elevation 仏語
     背筋がよく伸びている姿勢
   アン・ドゥオール 外へ endehors 仏語
     脚を大きく開く 5つのポジション 子供の頃から始める必要があった。

3.宮廷バレエ
   宮殿の大広間が舞台 踊りの師匠が宮廷人であるアマチェアに教えた。
   ルイ14世もバレエダンサーであった。
    復元映像のビデオ。 舞踊譜が残っていたため復元できた。
4.18世紀のバレエ
  オペラとの分離、言葉を使わない表現。自立した踊り
  「バレエ・ダクシオン」 一貫したストーリーを持つ芸術として確立した。
   広間から舞台へ

5.ロマンティック・バレエ
  19世紀初頭に誕生したバレエを言う。ロマン主義時代のバレエという意味
「爪先で立つ」というテクニックの誕生。好評を得たので現代まで受け継がれた。
  踵のないトゥシューズ
  自然に逆らうにもかかわらず美しいからこの技法が普及した。
  トゥシューズの映像。 布製だが爪先は硬い。
  「ポアント技法」 爪先で立つ技法

6.ロマン主義の台頭との関連
  古典主義と対立するものとして誕生
      古典主義           ロマン主義
   -----------------------------------------------------------------------------------------
規範              自由
    全体を重視            個人を重視
    普遍               個性
    普遍主義          民族主義(エクゾティズム、オリエンタリズム)
    古代を理想とする 現代のほうが上と考える
    理性、判断力        感性、情熱、想像力
    覚醒            夢、不安、憂鬱
    均整、対照(シメントリー) 不均衡、非対称
    安定            動き
  -------------------------------------------------------------------------------------------
バレエでのロマン主義の現れ
   夢、妖精の登場、超自然的な遺界への憧れ。産業革命への逃避の現れ。
   パリで公演されているが舞台は異国のスペインやドイツ、スコットランド
   主人公は必ず女性。 ダンサーも女性が活躍するようになる。
  代表作 「ジゼル」------- ドイツ、秋、葡萄の収穫時期  映像の鑑賞。
  亡霊リリィの登場、ジゼルの霊魂、
   グルジア国立バレエの公演
 アラベスク様式を保ち踊るその他大勢。

7.クラッシックバレエの登場
   市民階級の台頭、男性観客の増加で女性の肉体鑑賞が目的になってきた。
  ヨーロッパではだんだんと低俗な見せ物的なものが大半となったが。
  ロシアは違った。
   国の文化振興策としてバレエ振興に力を入れた。この結果傑作が誕生した。
   これをクラッシック・バレエという。
ダンス部分の独立させダンスの表現力を上げることをやった人。 
「マリウス・プティバ」(1818-1910)
  50年間ロシアで活躍。
 テクニックの向上
   トゥーシューズの改良、長時間の踊り、回転技、
 男性らしい、女性らしい踊り。 「パ・ド・ドゥ」
  クラッシック・チュ・チュ
    足のテクニックをよく見せるためにスカートが短くなった。
 「ドン・キホーテ」の映像鑑賞
     グルジア国立バレエ団。
     動きが力強い。つま先立ち、
 「白鳥の湖
   四羽の白鳥は足の動きをみせるダンス。
   スペインの踊り。2回回転するスーパーテクニック。
現在の公演項目をみると19世紀のものが多いが20世紀も新作がある。次回。
 ---------------------------------以上