芸術史と芸術理論-14

14.現代の芸術
  世界大戦による大量死 市の影

 ウォーホル

  「32個のキャンベル・スープ缶」 32種全部を手で描いた。
シルクスクリーンの作品
クールさと、皆が同じものを食べている米国社会の実体を表す。
大量生産・大量消費  コカコーラの例

  「フラワーズ」
シルクスクリーン作品 花の個性がない作品。画一性で埋もれた現状批判。

  「マリリン」
マリリンモンローの死を知って作った作品。

    他人が撮った写真を使って個性のある作品を使う。 死の影が色濃くある。 
生き生きとした作品ではない。死を包み込んでいる現代を写した冷厳な現代社会を
認識させる作品。

その他の死の影のある作品

   「マリリン・ディプティク」1962

  「18の多色のマリリン」1979-1986

  「電気椅子」1971 ---------- 国家による死を表現
  
    「ラヴェンダー色の災難・不幸」------ 国家による死の冷厳な姿

   「白黒で17回反復された5人の死」1963
自動車事故の写真を使っている。事故による死者が多い時代
      突然健康な人が自動車事故によって死んでしまう。 自動車事故の日常的
      暴力的性を表現した。

    「ジャッキー」1964
       ケネディ暗殺事件のジャクリーヌの写真。 死の時代の典型を表現した。

     「原子爆弾」1963 原爆のキノコ雲

     「人種暴動」1963  社会暴力

     「ダイヤモンドの粉のヨーゼフ・ボイス」1980  現代芸術のスターのボイスを作品と
        した。近代批判への賛歌。



 セゾン現代美術館 軽井沢

   アンゼルム・キーファー「革命の女たち」
     フランス革命の時の名前がかかったプレートと鉛のベット、水たまり。
      男の姿を描いた絵。
     この作品はなにを意味するか
       強制収容所のベットのイメージ。戦争の悲惨さがフランス革命とだぶっている。
       水たまりは女性の根元(羊水) 歴史による女性的なものののある現実の根元。



   ジョージ・シーガル「ゲイ・リベレーション」1980

     目をつぶっている同性愛者が孤独感が出てきている。 ゲイの解放、都会人の孤独

   マグダレーナ・アバカノヴィッチ
    「ワルシャワ40体の背中」
      背中には沈うつさ、孤独さが出ている。 第2次世界大戦、冷戦下のポーランドでの
      体験、ソ連型社会の抑圧。

      20世紀は戦争の時代で、その影響をうけた芸術作品が生み出され、それには死が
      日常的に存在する。
      文明の破壊や死が突然起きかねない現代の本質を表現している。