芸術史と芸術理論-5

5.ロマネスク美術 〜輪廻転生のプラトン主義

 怪物たちの像の意味について

  キリスト教以前の土着的文化を一つであり死と再生の永却回帰の循環の一環として存在していた。

 プラトン哲学は、「魂の不死と輪廻転生という、死と再生の連続的世界観を持つ」
 ヨーロッパの民衆の土着的・民衆文化はプラトン説学と同一の世界観をもっている。

古典的なヨーロッパ芸術、特に宗教芸術では、色彩は、文化的な意味を持っていた。

 例 ヨハネ黙示録
   赤 戦争で流される流血
   黒 死と飢餓
   蒼白 悪疫と死

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1. ポワティエ(フランス)
ノートル・ダム・ラグランド教会
  特徴 塔と前広場には市場と演劇
     内部 窓が大きくないので暗い。
        瞑想に誘う空間。
        丸い天井、現世を超越する空間がロマネスク的である。
     柱に図柄がある。現世を越える手段のひとつとして考えられていた。
 2. ショーヴィニー
   サン・ピエール教会
   すばらしい柱頭彫刻、マニ礼拝の図柄 鳥が人間を捕まえている図。
 ドラゴンの表情が愛らしい。
マンガ的な顔の悪魔、

3.サン・サヴァン教会
 (サン・サンヴァン・シュール・カルタンプ)
 明るい、天井絵画が有名。旧約聖書の58の場面が掛かれている物語
 規模が雄大 長さ168m 保存も良い。
 
4.サン・トロフィーム教会 (アルル)
タンパ中心 キリストの最後の審判
 左彫刻 選ばれた人々が歩いている。
 正面 剣を持った天使が天国の入れないように追い払っている。
 右側 地獄に行く鎖につながれた人々の列
 内部
   回廊 ゴシックとロマネスク様式が混在している珍しさ。
    彫刻 パウロ像 深い精神と表情
        
 5.サン・マドレーヌ教会 ヴェズレー
  ナリテックスの3つのタンパが素晴らしい。
  正面 キリストの栄光を称える場面
   リズミカルな動き、犬の頭をした人間にも祝福があるという強い信仰を表現している。普遍性への強い思いが表現。
 右側 聖母マリア 左側 昇天、巡礼
 柱頭彫刻 モーゼが旧約聖書の教えを粉ひきに入れて入れている。そしてパウロ新約聖書として受け取っている。
 「淫乱と絶望」
 「悪魔に打ち勝つキリスト」
  金の子牛から飛び出した悪魔」悪魔の醜悪さを表現。
 6.アウグスティヌス美術館 トゥールーズ   柱頭彫刻 のコレクションがある。
   エミールマレーが分析したもの
   「エジブトのマリア」
    娼婦であったマリアががエレサレムに行ったが教会に入ることを阻止された。
 聖母マリアに悔い改め祈ったらに入れた。天使がヨルダン川を越えなさいと話しかけた。3枚の硬貨で3コのパン持って、ヨルダン川を越えて入った。ヨル川、ダン川に髪の毛をつけて清めた。そして砂漠に入っていって47年間修行した。修道院長ゾシムが砂漠に入っていきマリアに会った。マリアはマントをもらい身の上話をゾシムに話した。ゾシムスは驚いて尊敬した。 3回目に会いに行った時に、マリアは死んでいた。
ライオンによる埋葬。楽々とマリアを抱えた修道院長。物質性を越えた超越的な美術が現れている。
 なぜこのようなものが作られたか。
 文字が読めない民衆に聖書の物語を伝える手段としてこのような柱頭彫刻が存在した。