芸術史と芸術理論-4

4 ロマネスク美術 
       〜超越のプラトン主義〜

1. 南フランス モアサック サン・ピエール教会の南入り口のタンバン。
 彫刻 ロマネスク大彫刻の始まり。1100年頃の作品。古代ローマ以来の復活。
 ヨハネ黙示録の注釈書の挿し絵が元になっている。
 なぜこれができたか?
   十字軍の遠征により「イエスキリストの墓」を見た人々。 
キリストを人間の姿をした神として見た。偶像崇拝は禁止されていた精神バックボーン
が変化し、見近かな人間の姿をした神の姿を見たいという欲求があった。
しかしその姿は超越的な姿をしていなければならない。

2.サン・ピエール教会の回廊
 ロマネクス美術の代表。 柱頭彫刻76本もある。
 回廊の機能 瞑想しながら歩く空間。
  シトー派のベルナールは書簡で、批判しつつ、魅力を感じていた証拠もある。
 今は世界遺産となっている。

3.セナンク修道院
  南フランス プロバンス地方
 シトー派の修道院 控えめな建築
  柱頭彫刻はきびしい制約のもとで抽象的な図柄で美しい。 大きな入り口がない。
 三位一体を象徴した窓が三つ。
 現在も修道院とて使われている。

ほかのシトー派3大修道院 
4.シルヴァカーヌ修道院
簡素ながら力強い建築。質素で控えめな美しさをもっている。

 5.ル・トロネ修道院
   3つの中で最初にたてられた。
    建築美の極致といちてよいほどの
 美しさ。
  建築の美を表現した3姉妹の修道院

 6.サン・セルナンバジリカ教会
  トゥールーズにある。
  長い建築期間がかかった。煉瓦と石の混在した素材で作られている。

 ロマネスクは大きい石の運搬手段がまだ発達していなかったので地元の材料を使って作った。ロマネスクとゴシックの融合した建築
 身をよじっていくキリストの昇天という図。動きのある図。
 大規模な大きさ。巡礼地教会で最大。